下川町のトドマツオフィス

Hokkaido / shimokawa / 2014 - 2015

建築主

下川町

用途

事務所 / 実験室

設計協力

下川町ふるさと開発振興公社 クラスター推進部

構造

桜設計集団一級建築士事務所

設備

長谷川設備計画

建築設備設計 纏企画

照明

株式会社フォーライツ

施工

盛永・金子三賢経常建設共同企業体

撮影

今井智己

掲載

2015.03 日刊木材新聞

2015.03 北海道新聞

このプロジェクトでは、森林の多面的な活用に取り組む北海道下川町、民間企業最大の社有林を保有・整備している王子ホールディングスと共に、乾燥技術が確立していない為に構造材としての利用が疎遠され、梱包材やパルプ原料となってきたトドマツ材の活用に取り組みました
トドマツは北海道の森林を代表する樹種のひとつで、植林から60年近く経ち、生産量のピークを迎えようとしています。永年育ててきた木をできるだけ良い形で、つまり、いきなり砕いてパイプにするばかりではなく、建築材料として永く使えるようになることは、森林資源の持続的活用にとって大きな意味を持ちます。
この建物は、土台を除く全構造材にトドマツ製材を使用し、約8m四方の小学校の教室程度の空間が3つ並ぶ平面に住宅用流通材サイズの製材で組み立てる木造のトラス・ラティス梁を掛け渡しました。構造材と内装仕上材には王子ホールディングスが乾燥に取り組んだトドマツを外装には下川町内で加工するカラマツの燻煙処理材を使用し、空調設備は木質バイオマスによる地域熱供給を利用した自然対流式床下暖房換気システムを採用しています。

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