下馬の集合住宅

Tokyo / shimouma / 2003 - 2013

用途

共同住宅 / 店舗

構造

東京大学生産技術研究所腰原研究室

桜設計集団一級建築士事務所

株式会社KAP建築士事務所

設備

長谷川設備計画

防耐火

桜設計集団一級建築士事務所

照明

株式会社フォーライツ

サイン

氏デザイン

施工

大和ハウス工業株式会社

部材開発
(柱)

積水化学工業株式会社

早稲田大学理工学総合研究センター

部材開発
(床)

山佐木材株式会社

秋田グルーラム株式会社

藤寿産業株式会社

株式会社中島工務店

早稲田大学理工学総合研究センター

桜設計集団一級建築士事務所

部材開発
(屋根)

早稲田大学理工学総合研究センター

桜設計集団一級建築士事務所

撮影

淺川敏

受賞

第41回東京建築賞(共同住宅部門) 奨励賞

第18回木材活用コンクール
(公財)日本住宅・木材技術センター理事長賞

第7回NICSイソバンドデザインコンテスト 部門賞 / 住宅建築

掲載

2015.01 日刊木材新聞

2014.11 読売新聞

2014.09 新建築

2014.07 住まいとでんき

2014.06 日経アーキテクチュア

2014.04 ANUHT 新都市ハウジングニュース

2014.03 こうすれば燃えにくい新しい木造建築

2014.03 週刊住宅

2014.02 新建築

2013.12 BRUTUS

2013.11 建築と社会

2013.10 Japan Lumber Jornal

2013.10 ディティール

2013.10 林経新聞

2013.10 日刊木材新聞

2013.05 建築技術

2013.04 日経アーキテクチュア

2013.04 日刊木材新聞

2013.04 週刊ビル経営

2013.03 JA

2013.03 日刊木材新聞

2012.12 I`m home

2012.08 東京新聞

2012.06 産経新聞

2012.01 日刊木材新聞

2011.04 公共建築

2010.08 新建築

2010.04 日経アーキテクチュア

2008.02 住宅建築

2007.07 東京新聞

2004.08 pen

スタートは2003年まで遡り、「木造耐火が可能ならば、木造で集合住宅を建てたい」という施主の一言から始まりました。
team Timberizeの前身となる研究会の活動が某全国紙の記事となり、それを目にされたと言います。その頃は木造の耐火認定部材も無く、越えなければならないハードルが多数あり、建築ができるまではかなり時間が必要だとお伝えしましたが、チャレンジしたいということでありました。つまり、下馬の集合住宅は「木造耐火建築」であることを前提として進められてきています。
敷地は小さく不整形、北側は幹線道路、南側は静かな小道を挟んで低層住宅地に面し、東側は境界線一杯に共同住宅の外壁という具合に、雑多な都市環境が集約しています。住戸全体の面積を圧迫せずに、敷地の様相を住人が共有でき住戸間の関係性を喚起させるものとして、各階住戸をつなぐ共用階段を外周にぐるりと廻らせました。平面計画も住戸入口位置も各階住戸で変わり、いわばこの共用階段は通りの延長であり、住人が街を眺め季節の変化を感じる場所となります。積層する住戸間の関係性を階段状の通路が変えていくことを期待しています。
準防火地域の5階建ては、1階部分は2時間、2階~5階は1時間の耐火性能が要求されます。小規模の商用空間の並ぶ駒沢通りに面する敷地周辺状況を踏まえ、1階を貸し店舗として「RC造」、2階~5階を「木造」としています。木造部分の構造は、各階のフラットスラブを柱が支え、外周を覆う「木斜格子」が水平力を負担する形式としました。
また、耐火部材の開発費を抑えるために柱、床(屋根)を石膏ボードによる一般被覆型耐火部材としましたので、柱、床が仕上げ材として木のまま露出することは無いですが、ブレースである「木斜格子」は火災時に消失しても建物崩壊には繋がらないため、木材あらわしとしています。建物外周部の「木斜格子」をふんだんに使うことで、内部空間のみならず外観にも木の魅力があふれ出るようなデザインを目指しました。

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